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家系図の描画パターン

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はじめに 過去の記事で、家系図を作成するための調査の実施方法を述べた。 ただ、いざそこで得た情報を書き表そうとすると、予想に反して上手くいかないことが多い。そこで当記事では、自分がどのような家系図を書きたいのかを把握できるよう、家系図の構造について概説する 前提事項 血統 同じ血を持つ人々の集団。 血は親子間で引き継がれるため、父と子、母と子は同血統だが、父と母は別血統となる。 家系 同じ名字を持つ人々の集団。 結婚で夫婦いずれかの名字が変わる場合、その者は結婚前と結婚後で所属する家系が変わる。 家系図の描画パターン 掲載対象に基づく分類 血統図 同血統の人間のみを掲載した図。 家系図 同家系の人間のみを掲載した図。 混載図 血統図あるいは家系図をベースとしつつ、実用に耐えるよう、もう片方の図の要素も部分的に取り入れた図。 配列方法に基づく分類 一次元配列 掲載対象者を、一世代目および長男・長女から順に、横一列に配列した図。一系統のみを描画できる。巻物形式に適している。 一次元配列の例 二次元配列 掲載対象者を、一世代目から順に縦に、長子から順に横に配列した図。原則一系統のみの描画となるが、その系統とスペースが重複しないようにすることで、部分的に別系統の情報を掲載できる場合がある。家系図と言えば、一般にこの図が想起されることが多い。 二次元配列の例 別系統の情報を掲載できる条件は、ある系統の末子(図中F)と、もう一方の系統の長子(図中G)が婚姻状態にあることである。 三次元配列 家系図(掲載対象に基づく分類に規定した家系図)を複数用意し、奥に配列した図。二系統以上を描画できる。一部ソフトウェアで導入されている。 三次元配列のイメージ図。系統ABCDが手前、系統EFGHが奥に配され、二次元配列では不可能だった、二系統の長子同士が婚姻状態にあることが表現できている。   おわりに 家制度の下では家系図が作成されたり、皇室では血統図が作成されていたりと、目的に応じて必要な家系図の種類は変わってくる。 筆者の場合は、自分の先祖を可能な限り辿りたいという目的で作成したため、血統図を選択した(ただし、親族に説明しやすいよう、同家系の者同士を結ぶ線は赤色にして、家系図としても見られるようにした)。 また、ここで紹介した各パターンは、一定の規則にしたがって相互変換が可能であ...

自分探しの旅を最速で終える方法

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はじめに 人はしばしば、自身の存在意義に悩むものである。 悩むだけなら良いが、それを探して放浪するのは問題である。 そこで当記事では、最も効率的に自身が何たるかを把握し、次の行動に移せる方法を公開する。 ただし、あくまで筆者が考え、実行した方法に過ぎない点、ご留意いただきたい。 過去編 ここで言う過去とは、生前のことである。 自分の誕生に関わってきた人々を明らかにすることで、「○○の子孫」というアイデンティティを確立できる。 そこで行なうのが、 家系図調査 だ。 方法は以下の通りである。 ⑴自分の戸籍謄本を取得する。 ①本籍のある町の役所(あるいは役所の機能を持った施設)へ行く。 ②申請書類に 「家系図作成のため」「全部事項証明書」 を申請する旨を記載し提出する。 ③ 身分証明証 の提示と 手数料 450円の支払いを行ない交付を受ける。 ⑵(祖)父母の戸籍謄本を取得する。 ①前項で取得した謄本の筆頭者(一番上に記載されている人物)およびその配偶者の 「従前戸籍」 の欄にある町へ、同欄にある人名を 筆頭者 とし、「家系図作成のため」 「あるものすべて」 を申請する旨を記載した申請書類を提出する。提出方法には、役所等への訪問か、 郵送請求 かの選択肢がある。後者の場合、申請書類・身分証明証のコピー・それまでに取得した謄本・郵便小為替・返信用封筒・返信用切手を入れて担当課に郵送し、到着後、先方から掛かってくる電話で請求内容および追加対応の確認を行なう。 ②役所等を訪問した場合は身分証明証の提示と手数料(全部事項証明書は450円、改製原戸籍謄本および除籍謄本は750円)の支払いを、郵送請求の場合は追加対応を行ない、交付を受ける。 ⑶⑵を、戸籍が残っている分まで繰り返す(改製原戸籍謄本および除籍謄本では、「従前戸籍」とは書かれていないため、当該情報は筆頭者の欄から読み解く必要がある)。 ※コンピュータ化および活字化以前に編製された戸籍謄本は、崩された手書きの文字で記されていることがしばしばある(ただし変体仮名はほとんど出現しない)。その際は、 各種くずし字字典 や くずし字解読アプリ 等を利用すると、解読がスムーズに進む可能性がある。 ⑷取得できた戸籍謄本および 親族から聞き出した情報 を基に、 家系図 を作成する(特に傍系、すなわち兄弟姉妹の戸籍謄本は法律上取得できないため...